世界の子どもたちの生存と教育にファッションで関わりたい。UNISSOGRAFF®︎LONDON
残念ながら子どもたちは生まれてくる国や環境を選べません。
選べないが故に、紛争や貧困に巻き込まれ、今日を生きる糧、未来を生き抜く教育さえままならない子たちがいます。
もし私が彼らの立場だったら、耐えられるだろうか? 食べたいが故にそんな疑問もなく、ただ食べるだけに日々を生きていくのかな。
とても怖くなりました。
私は美術家です。でも私一人が作者ではありません。子どものらくがきを必ず素材にしています。そんな共同制作を約20年間やってきました。
最初は別れて暮らすことになった最愛の息子との絆を回復させるため。笑い声が突然消えた時、私は抗いようもない虚無感に支配されたのです。しかし離れてるからと言って、私は彼の父をやめたわけじゃない。そんな気持ちに駆られ考えた挙句に着想したのが、息子の描いたらくがきを、私のアート作品の一部にすることでした。
これが「子どものらくがきと共存するUNISSOGRAFF®︎」の原点です。完成した作品を玄関に展示した時、あまりの歓喜にお大声で泣いたことを今でも覚えています。
どんなに離れていても、そこに子どもを感じるアートがあれば、大人はきっと元気に頑張れる。
UNISSOGRAFF®︎の真の価値を見出した瞬間でした。
そして時を経て2011年3月11日。日本の東北地方は壊滅的な津波の被害に見舞われました。この津波の様子を私はテレビで一日中見ていました。その中で溢れてきた気持ちが「ふるさとが消えていく」でした。
大人はふるさとの風景も人との繋がりも覚えているでしょう。しかし小さな子どもは? 私は居ても立っても居られなくなり、「津波被害にあった子どもたちと、ふるさとの絵を描くらくがき体験会をやろう」と思い立ち、2011年7月23日に福島県南相馬市で最初のらくがき体験会をやりました。
その時に託されたらくがきは200点以上。私は各体験会を共同運営してくれた非営利団体に、らくがきをコラージュした「復興応援旗」を寄贈しました。そしてその旗を、船を再建した漁師さんが出港セレモニーの大漁旗として掲げたと連絡を受け、「子どもたちのらくがきは、大人に未来に立ち向かう勇気をくれるんだな」と実感しました。
そしてこのUNISSOGRAFF®︎は、プリントしてこそ真価を発揮する。一点ものとして誰かに独占させてはいけない。と考えるようになりました。
そして再認識したのが、「子どもは世界中にいて、彼らがいるからこそ、世界は完成するんだな」という思い。これがUNISSOGRAFF®︎のコンセプトになりました。
続いて2014年にはカンボジア国境・地雷原の村へ。2017年には東アフリカのウガンダ共和国に渡航し、現地にスタッフが駐在し活動している認定NPO法人テラ・ルネッサンスと共同プロジェクトをスタートさせました。
子どもたちの暮らす紛争被害地でらくがきを集め、ca37がアート化し、そのアートを商品化。その作品使用料の20%を、らくがきを描いた子どもたちの生存と教育のための支援金として、支援パートナーであるNPO法人に寄付する。その流れが完成しました。
そして2020年、UNISSOGRAFF®︎独自のデザイン商品ショップとしてプロデュースしたのが、UNISSOGRAFF®︎ LONDONです。
このECサイトでは、ロンドンのファッションメーカーCONTRADOとタイアップ。UNISSOGRAFF®︎をアパレルやファッション雑貨のパーツごとに配置したプレミアム商品をリリースしていきます。
そして価格に含まれるらくがき使用料(アート使用料の20%)が、らくがきを描いた子どもたちの生存と教育資金として、彼らを現地でサポートするNPOに寄付されます。
UNISSOGRAFF®︎を通じて生まれる寄付金は、「可哀想」「頑張ってね」という哀れみでなく、「こんな素敵なファッションをありがとう」という感謝の気持ちそのもの。そして1つ1つのらくがきは、「子どもたちの個性」であり、世界中の大人が、「私」という一人の存在に影響されることに他なりません。
「子どもがいなければ、完成しない世界」
これが私たちUNISSOGRAFF®︎が掲げる活動原理です。
また私が最初に制作したように、あなたのお子様のらくがきを素材にしたUNISSOGRAFF®︎を制作。それを洋服やバッグなど、お好みの商品に仕上げます。
身近な子どもも遠い国の子どもも、グローバル社会では互いに影響しあう仲間です。必ずどこかで繋がり、互いの人生に価値を交換するでしょう。
UNISSOGRAFF®︎ LONDONが、そのプラットフォームになれば幸せです。
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